私は大きな鳥の上に住むことが夢だった。でもそんな鳥いないでしょ?
最初から諦めていたけど、大きな鳥を見つけることができたの。
憂鬱そうな顔して、大きな池に浮かんでいたから、思い切って声をかけてみた。
「大きな鳥さん!背中に家を建てて住んでいい?」
凄い言葉だよね。背中に住まわせてなんてお願いしたんだから。
私だったら断るね。背中に住まわれたら困るし。
でもね。大きな鳥は大きく頷いた。2回頷いたの。
「いいよ。もう飛ぶのに疲れたから。いっそのこと、背中に家でもあった方が、ここに定住できるから」
私ももうどこかに行くのは嫌だったから、安心した。
家を建てて何年かしたら、大きな鳥が喋らなくなって、元々無口ではあったけど、どうしたのかとちゃんと様子を見たら、大きな鳥自身が家になっていて、私も気が付かなかったけど、他にも人が住み始めていたの。
家が大きな鳥を取り込んだのか、大きな鳥が望んだかたか分からないけど、なんにせよ私のせいだから、私は死ぬまでここいると決めた。
幅⇒約4.9cm
奥行⇒約7.65m
高さ⇒約7.2cm
※この作品はひび割れがあります
この作品は、ウミネコマーケット(斜里町)主催のイベント「寄鳥実鳥」にて展示販売していた作品です。